「ヨコハマメリー: 白塗りの老娼はどこへいったのか」中村高寛
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店主からのひとこと
五大路子さん率いる劇団 横浜夢座は、概ね毎年1回のペースで「横浜ローザ」を上演しています。この本は、ローザのモデルとなった「メリーさん」について扱った本です。
「横浜ローザ」とは、かつて横浜に居た「メリーさん」と呼ばれる真っ白いドレスに身を包んだ娼婦が、いかにして娼婦となる人生を歩んだのか。横浜と、第二次世界大戦の戦争の歴史を踏まえながら、横浜という町が持つもう一つの側面を描き出した、一人芝居です。
私が子供の頃、まだメリーさんは伊勢佐木町の町にいました。私は直接見たことは無いのですが、大人たちが「メリーさんが松坂屋の前に座ってた」などと、話していたのを覚えています。ここで描かれる「メリーさん」または「ローザ」は、つい何年か前には現実に存在した、横浜という町の記憶です。
横浜夢座は、海外公演なども実施しているようで、五大路子さんはこの演目を、もはやライフワークとして上演しているようにも見受けられます。私も、2022年のKAATでの上演の際に拝見させていただきました。
一度は観たい、横浜の演劇です。