「猫背の王子」「天使の骨」「愛の国」中山可穂
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店主からのひとこと
劇団カイロプラクティックの主演女優にして作・演出家の、王子ミチルの物語です。
舞台の、演劇の、空間に張り詰める情熱。これらを文章に落とし込むというのは中々難しく、私自身あまり良い物語に出会ったことがないのですが、この作品ほど、熱量を文章に閉じ込めるのに成功した作品を知りません。過激な表現もありますが、演劇好きにはスルスルと読める作品です。
初編「猫背の王子」は、劇団カイロプラクティックの最後の公演を楽日の幕が閉じるまで追いかけるお話。
続編「天使の骨」は、失意の王子ミチルがヨーロッパを旅する中で出会う女優との物語。
完結編「愛の国」は、管理社会に陥った日本で、ヨーロッパで社会の偏見と闘いながら、天使の骨で出会った女優との劇団の生き様が回想として語られます。